数年分のストックを利用して、
主に図書館で借りた本の感想を簡潔に書いています。
本当に簡単に書いていますので、
ネタバレなどの心配はほとんどありません。
解説風で内容を賞賛する事が滅多にないのが特徴です。

『イエスの遺伝子』
『エサウ』
『南蛮幻想』
『Twelve Y.O.』
『すべてがFになる』
『今はもうない』
『封印再度』
『詩的私的ジャック』
『有限と微少のパン』


『イエスの遺伝子』マイクル・コーディ

『エサウ』と同じく、ディズニーが200万ドルを払って、映画化の権利を獲得した作品。(未だ公開されたとの話を聞かないなぁ。)
最近流行の遺伝子もの。というか、最近多過ぎる遺伝子もの。キリストの遺伝子を主体とし、解析を進める科学者が主人公である。文章も読み易く、全体もきちんとまとまっている。
だが、映画化する時に神への冒涜などと言われる可能性大。(だから、映画化が進まないのか?)

『エサウ』フィリップ・カー

雪男の話。
これもディズニーが映画化するそうだが、未だ聞かず。『イエスの遺伝子』の方が素人作者なのに読み易い。途中を飛ばしても全然問題のない作品で、訳が悪いせいか読みにくい。一文が長過ぎる。この作品も一応遺伝子に触れて、それを雪男の問題に加えているが、さしたる効果は上がっていない。主役が誰だか判然としないもの頂けない。

『南蛮幻想』井上章一

南蛮と日本の関係文章を上げているだけ。

『Twelve Y.O.』福井春敏

面白くないとは言わないが、登場人物には共感出来ない作品。
自衛隊や官僚の無能は今更だし、アメリカの日本支配も公然のこと。敢えてそれに反抗する話も悪くはないが、時代を受けている感じが強い。
それと文章がイマイチ。疲れたおじさんの心は分かりません。

『すべてがFになる』森博嗣

天才とは凡人とは異なるものだ、を全編にわたって主張した作品。

『今はもうない』森博嗣

意外性が売りの作品で、そのためにわざと読み辛くしているのが面倒。

『封印再度』森博嗣

壷がいい。

『詩的私的ジャック』森博嗣

建築に興味のない人には分かり辛い言葉が多かった。犯人には意外性がない。建築学科ならではの殺害方法はいつかあると思っていた。

『有限と微少のパン』森博嗣

すべてはFから始まった。帯のタイトルから誰が出るのかはすぐに分かったが、○○が違う点になかなか気が付けなかったのが悔しい。