第三十七話『謎の撤退』



今回の衝撃。


宗政・芳子夫妻。


…まさか。本気で子づくりしてなかったんですか?あななたち!?いったい、結婚して何年…。



対して頼綱・禎子夫妻。


・・・・・幼い子供(宝寿丸)の目の前でなんて精神衛生上悪そうな会話とアレをおおおおおおお!



成長の暁に彼が頼綱を討った理由が分かったような気がします…。(あんな環境で育てられてはなぁ。)




元軍に勝ったと、九州への遠征軍は鎌倉に凱旋するが、宗政は片目を失明し、実際に血を流した者と戦いに行かなかった者の間で、少しばかりの齟齬が生じ始めていた。

(しかし、出迎えた時宗の顔を見た時の頼綱の嬉しそうな表情ったら…。いいです、もう、NH○公認らしいですから。)

戦いの報告を受けた時宗は、果たして自分達は蒙古に勝ったのか?との疑念を抱く。それは、誰もが心の底で思いながらも、口にしない、考えたくない不可解な謎であった。


どうして、元軍は有利に戦いを進めながらも撤退したのか?


戦場の記憶に怯える宗政や自分の寵愛を求める頼綱に対し、彼はその疑問を問うた。
結論として、彼が導きだしたのは、「自分達は負けた」「未だ戦いは終わっておらぬ」ということであり、蒙古との戦いは真実、まだ終わっていなかった。
元のクビライは再度の使者を日本へ派遣しようとしていた。


焼け落ちた博多の街では、謝国明が博多再建の夢を桐子に語っていた。だが、桐子は時宗を恨む言葉を口にする。祥子が殺された事実を、実時との再会により確認した時輔は、焼け焦げた博多をそぞろ歩く。廃虚と化した街においても、人は生きて、彼に情けをかける者もいた…。(しかし、その情けをかけている女の子は時輔の娘役の子…。ちゃんと違う子にやらせろや。)
謝国明のもとに膝をつき、時輔は求めた。
民として元軍に備えるにはどうしたら良いか?教えてくれと。
謝国明は彼の差し出した刀を受け取り、助力を約した。(良かった。少しは賢い兄上に戻った…、ような気がする。)



次回予告:『攻めか、守りか』
佐志のオヤジ…、先に鎌倉か…。



<もしも、コーナー>

もしも、元軍に日本が占領されていたら…?

参考文献『白い雄鹿』

C.W.ニコルとゆー日本在住のイギリス人が描いたもしも物語です。もしも、神風が吹かずに日本がモンゴルに支配されてたら、その後の日本はどんな社会になっていたか?割と想像しやすいと思うのですが、私が知っている元冦もしも作品はこれだけです。
歴史ものではなく、一人の少年ターカを主人公とした、ファンタジーなのですが、モンゴル化した日本の情景が極自然に描き出されています。
日本の山に羊が放牧され、モンゴル人とモンゴル化した日本人、していない日本人がともに暮らす時代。当然、現在とは世界情勢も異なり、日本の皇室は婚姻という形でモンゴルの皇帝と融合している。男の子には兵役の義務があり、世界各地に日本領が存在し、オーストラリアではオーストラリアなまりの日本語が話されていたりと。この日本はモンゴル化して軍事国家な皇帝支配帝国なのです。(注:あくまでもファンタジーです。)ニンジャのような爺さんに鍛えられながら成長する少年も良いですが、舞台設定だけでもなかなかに楽しめます。
この他に、このような「もしも」ものを御存じでしたら、どなたか教えて下さい。(読んでみたい〜。)