第四十一話『斬るべからず』






本日の症例:大陸病

これにかかった患者は島国である日本を卑下し、やたらと大陸に理想的な夢を見るようになる。(戦後にはアメリカ、最近ではまた中国に戻っている人もいる。)病を治すには実際に大陸へ行って、現実を見る他なし。症例が悪化するか改善されるかは、当人の知的判断力にかかっているため、治癒するかどうかは本人次第というやっかいな病である。

これと全く逆の症例として、ウヨクなるものが存在するが、両者の症例における周囲へのメイワクのかけ方には、さして違いはない。(つか、全然変わらん。)




桐子とともに館から姿を消した時宗は、彼女の対してだけは頭を下げ、自分の弱音を吐くことが出来た。(…これが「恋」でなくて、何だと言うのですか?元彌さん。幼馴染み故の、気楽さ?それとも友達、もしくは愛人ですか?微妙過ぎます、この2人の関係…。理解不能です、ずっと最初から…。)そんな時宗の様子に、桐子はこのまま姿を消せばいいと言うが、時宗はそれはできないとその抗い難い誘惑をやんわりと退ける。
館では妻の祝子が気を揉んでいたが、時宗はその夕刻には執権館へと帰ってくる。(まるで、子供のようですな…。)



その間に、時輔が蒙古の使節九人を伴って、謝太郎の見世に到着していた。その事実を知った実時はにがる泰盛に助力を頼み、時宗と時輔、使節を会わせる事を承諾させる。
求めに応じる時宗。
四年ぶりの兄弟再会…。(だとは、あまり思えなかった。だって、時宗さんがしょっちゅう幻の兄上を目の前に出現させていたから。)
2人だけの会話に、恨みの言葉が交わされる事はなかった。
が、続く使者との対話では、時宗は強硬に蒙古の提案を拒み、杜世忠らへの斬首を決定する。対し、時輔は自分はこれからのために恨みを呑み込んだのだと、時宗に考え直すよう迫る。揺るがない時宗に、杜世忠は「妻子との別れは済ませてきた」と告げる。その言葉に、随行の四人は殺さずに意を伝えるために帰すと、時宗は決定を修正する。「かたじけない」と答える杜世忠。
彼を含めた五人の使者は竜ノ口で首を斬られ、異国の地に果てる…。


(って、結構、杜世忠さんカッコ良くにキめたのに、その後で妻子に成功させて戻ってきたら、出世するよ〜と言ってきたとは、何さ!NH○!頼みますから、もうちょっと構成を考えて下さい。それのどこが、別れを覚悟した言葉やねん!あぁ、ドラマでの「かたじけない」の良さが失われてしまったではありませんか!?
お兄ちゃんは大陸病だし、時宗は言ってる事ワケ分からんし…。(どーして、あれでソッコー使者の斬首に結びつくのか、あたしには全くもって分かりません。)今まで溜めてきた矛盾がここにきていよいよ無理を生じさせているような気がしてなりません。うううう。(泣))


決裂した交渉。
時輔は再び(また、心変わりですか、兄上…。)大陸に、元に行く決意を固める。大陸から時宗に刃を向けると。
それは時宗を殺す刃か、生かす刃か?を下ろすか?と謝太郎に問われた時輔は…。だが、答える前に、祝子の訪問を受ける。
我が子明寿丸を伴った訪問を…。


(大陸病、更に進行中。明寿丸の手を握ったシーンで、時輔が「変な(ショ○な)おじさん」として幼子の心に残らなかったか心配です。)


一方、時宗は時広に薬師の相談を持ちかけていた。(ナイス人選。)時広は宗の僧侶無学祖元を時宗に紹介する。
闇の中で相対した無学祖元は時宗に「死」を宣告する…。(そうして、また怪し気な人がまた一人…。)




久しぶりの兄弟再会シーン…。

被害者(兄)より加害者(弟)の方に落ち着きと貫禄が感じられるのは、何故だろうか…。でも、ラヴラヴっすよね、この兄弟。いつまで経っても、何があっても…。



次回予告:『いのち尽きるとも』

って、実時さん用のタイトルではないのですか?