第四十五話『わが祖国』





「まぁ、まぁ」の義政殿がいなくなったせいで、わしの仕事が増えてしまいましたのう。ふぉろー役など柄ではござらんのに。頼綱殿と泰盛殿のいがみあいは心ノ臓に悪くて適いませぬ。あんな舅と犬に挟まれた執権殿の心理的負担は如何ばかりでござりましょうか。つくづくお察し申し上げます。
慰めにお一つ石でも如何でござろうか。次にお会いした時にお薦めしてみよう。
…言っても詮無き事かと存じますが、かつてのように、心安らかに評定でも石を愛でたいものでござる。




本気で、泰盛vs頼綱がうざいこの頃…。
時広おじじに迷惑をかけるんじゃない!(霜月騒動ネタなど、どうせ主役が死んだ後なんだから、どうでもいいでごらざらぬか〜〜〜。)







元からの最後の使者は今はなき「宋」の国の者達であった。同胞の到来に、心揺るがされた謝国明は、彼らを自ら鎌倉まで連れていく。
鎌倉では、頼綱(御内人)と泰盛(御家人)の対立がいよいよ深まっており、時宗は元の使者を斬首する心積もりでいた。
謝国明は自らを「使者」として、時宗に相対し、使者たちの斬首を止めさせようとする。時宗は謝国明の言葉を認めつつも、博多で使者たちを処刑する。

政と商いは違うのだ…。

(どっちもええ勝負だとあたしは思います)

時宗の態度に、鎌倉の見世を畳もうとする謝国明。そんな父親に謝太郎は自分には祖国はない、自分の祖国は父と母の思い出だと言う。祖国とはきっとそんなささやかなものに支えられているに違いない…。謝国明は博多に戻り、石塁造りの指導に手を貸し始めた。
未だに使者を討つ度に、迷いが生じる時宗。元との対応や、泰盛(御家人)と頼綱(得宗家)の不仲に心を悩ませるばかりの日々が続く。だが、彼は無学祖元(あの作家坊主が唯一の安らぎだなんて…。末期です、執権殿。)との語らいで己の迷い(煩悩って、ああやって使う言葉でしたっけ…)を断ち切ることに…。


*番組の冒頭でも言ってましたが、当時、祖国「宋」を失った人々が大勢日本に逃れてきていました。(日本は昔から大陸で何かあると避難民が逃れてくる地であります。)彼らは日本になどを伝えましたが、ついでに祖国を滅ぼした「蒙古」の情報(=絶対に、恨み混じり)も教えています。
謝国明さんは商い(もうけ)のためなら祖国を滅ぼした相手とも商売をする 心の広い方なので、気にしてないようですが、彼らの恨みはに親しんだ鎌倉武士にもかなりの影響を与えていたと思われます。(無学祖元さんも時宗のアドバイザーだったみたいですし。)
元の使者を迎える以前のこのような事情を、しっかり物語に組み込んでいれば、「元冦」にもうちょっと説得力が増したのではないでしょうか。


大都では、時輔がマルコ・ポーロの紹介で、クビライの息子に会っていた。全てを失って自由に大陸まで行く事が出来る自分。対して、狭き日本でがんじがらめになっている弟。弟を案じるような言葉を口にするのを、桐子は初めて耳にした。


*この三人が揃うと、世界がそこだけファンタジー。(よく漫画とかアニメでありますよね〜、日本語は世界共通語って「あの」世界です。)さあ、あなたもご一緒に別の世界へ旅立ってみませんか♪

男装の女剣士「時輔殿、父上は御無事であろうか…。もう、国を離れてから数年が経ます」
雇われ護衛傭兵「お父上の事なら御心配召されるな。きっと、生きておられる」
明るい商人「そうそう、そんな暗い顔してないで。明日にはきっと何かいい情報が掴めるよ♪この国にいるのは間違いないんだし」


…来週には、会えます。


そーいえば、着せ換え人形桐子さんの三変化はこれで最後ですか?(兄上七変化の方がよっぽどおもしろい。 見ごたえがありました。)





謝太郎。

今回の事で、彼も癒し系に入れたい気持ちになりました。が、かつて桐子が己の姫装束にうっとりとなっている最中にやってきて「似合うと思うておるのか」(=似合わん)とはっきり言い切った姿に拍手しそうになった身としては、彼は永遠の第三者、突っ込み系でいて欲しいのであります。





次回予告『クビライを討て!』

とうとうオヤジ殿までアホキャラに…。
ついに母親までが突っ込みを入れてしまったではないですか!?

「できるわけがないじゃないねェ?」

あああああ!
素人が歴史ドラマに本格的にツッコミを入れるということは、そのドラマの説得力がになったということです。つまりドラマとしての出来がこの上なく悪いということ です。
どーすんだ、えぬえちけい!
(隣でぶつくさ言いいながら見ている娘の影響も否定はしません…。)
もし、ここでオヤジ殿に何かあった場合は、弘安の役における松浦党大活躍!(密かに楽しみにしている)はいったいどうなるのでござりましょう。

ま、まさか、桐子が…!?











聞き逃せない一言。

「信義ある家臣も失い…」(のようなことを無学祖元に愚痴っていた。)

頼綱は信頼できる家臣ではござりませぬか、執権殿…。いや、お気持ちは充分分かりまする。