◆第三十八話「遠き鎌倉」◆



行家さんと相対する時は、何故か義経が態度がでかい。そして、珍しく正論を述べている。これから後、暫く一緒なので、行家さんに大いに期待。



<大筋>
頼朝の勘気の理由が分からぬ義経のもとをお徳が訪れ、梶原景時による「讒言」を伝える。兄に直接会って、誤解を解きたいと義経は願う。直に会って話せば分かってもらえる…。
鎌倉では大姫の様子が相変わらず思わしくなく、政子は大姫を義高の墓参りに連れ出す。そこで義経に乞われて命日に花を供え続ける千夏親子の存在を知る。義経に会いたいと呟いた姫に、政子は義経の鎌倉入りを期待する。
頼朝に疎まれた義経のもとを、叔父の行家が訪ねる。そして、共に頼朝を討とうと誘うが、同じ源氏で争うなどと、と義経は突っ張り返す。鎌倉行きを願う義経に後白河法皇から、宗盛親子の鎌倉護送の話がもちかけられる。自ら護送を買って出た義経であったが、頼朝は鎌倉の手前、腰越で宗盛親子だけを引き渡させ、義経の鎌倉入りを許さなかった。



→お徳
彼女に夜訪問される=将来が危うい。
という図式が成り立った。
闇夜からの呼び掛けには応えてはいけません。



→官位を返せば
良いと義経も分かったようです。が、話せば分かってくれるの一点張りで彼は返さない。甘い。官位を返さないことは兄への反抗そのものであり、それを許しては頼朝が思い描く武士の政権は成り立たない。この当時の人にとって「官位」は大金を叩い出ても手に入れたいもの。夢の肩書であった。それを手放したくない義経は、その時点で兄を裏切っているのだ。




→梶原「讒言」
よくもぬけぬけと独断専行なぞしてないなどと言える。
してるがな!思いっきり!
バカと言うより、ジコチュー。

こういう弟とこういう嫁さん↓を持つ頼朝はそりゃあ苦労しますなあ。



→政子
予告で北条氏の野心全開な言葉を口走っていた。ああ、それでこそ、政子様なんですが、その場にお父様がいるのが、ちと解せない。あなた、時政お父様も蹴落とすでしょう。
大姫には母親らしい面を見せてますな。だが、大姫を義経鎌倉入り希望に<利用>するのは頂けない。義経が毎月花を供えるべき贖罪の相手は他にももっとたくさんいる。



→平家一門
まだまだ見せ場があるあたりが、宮尾原作です。
重衡と頼盛の会話といい、泣き全開の宗盛といい…。
源氏の非情と比較したいらしいが、清盛だって、自分の叔父さんを処刑してるんだけどな。しかも、全く助命嘆願もしないで。
所詮、平家も源氏も似たもの同士でしかない。



→頼朝
また一晩悩んでます。きっと眠ってません。しかも、大江広元の言で決心してます。
これのどこが「非情」なんだ?もっとさくさく義経のバカを切り捨てるのかと思っていたのに。義高の時も悩んでたもんなあ。これじゃあ、奥州に逃げた義経を討つ時も一晩中悩むんじゃないか。



→次回「?」
今後のフィルムが一気に流れたが、予告のタイトルは見掛けなかったような…。
一番恐いのは政子様のお言葉でした。本当なだけに…。ええ。