◆第四十五話「夢の行き先」◆



行家さん、さようなら。

これで、楽しみは後白河法皇とその周囲だけになった。



<大筋>
熊野へ向かう義経は、院宣により僧兵に追われていた。だが、鎌倉幕府の勢力拡大を恐れる後白河法皇が、各寺社に義経を匿うように密かに伝えたため、静が捕えられたと聞いた義経は都へ近い近江へと移動する。一方、鎌倉方は、義経追討を名目に守護・地頭を設置し、もののふの時代の創始を目指す。金売り吉次の手引きで都へと隠れ家を移した義経は、平泉に夢の都を思い描く。



→静
11月 義経、都を離れる。
1〜2月 静、蔵王堂で捕まる。
3月 鎌倉へ送られる。
4月 しづやしづの舞。
閏7月 出産。
9月 鎌倉から放免され、以後の消息は不明。
気になったので、確認してみた。逆算すると、義経が京都を出る直前に妊娠したことになるから、矛盾はないな。



→行家
味のある叔父さんともお別れにございますか。あなたの人生も義経に負けず劣らず波乱に満ちていますが、残念ながら、1度も勝ち馬に乗った試しがございませんですな。機を見るに敏でなかったのか、義経同様朝廷に踊らされたのか。いづれにしても、あなたの退場は残念でござります。



→屏風
(かなり)強引に引っぱってきましたね。ここまで使うなら、最後、義経と一緒に焼けてもらいましょう。最期に間に合うようにあの屏風を持って来ることくらい、えぬえちけい吉次さん(もしくはうつぼ)ならやってくれます。



→萌さん
鎌倉に帰る場所なぞない(お父さんは義経のとばっちりで殺されている)のになあ。返されてしまってどうしているのやら。本当に義経は酷いヤツだ。



→法皇とその周囲
相変わらず、らしい朝廷衆でございます。のらりくらりとかわせるような相手かどうか。朝廷に通じた有能な貴族を引き抜かれておりますぞ。あくまでも、「己」のために義経を助けようとするのがとても良いです。思案、頑張って下さい。



→義経家来衆
義経と彼らのシーンは毎度イマイチ。何が悪いと言えば、「脚本」が悪い、タッキーの演技がダメで終わる。見せ方がなってない。本当に慕いあう主従に見えない。この空々しさが義経を見る「甲斐」のなさに繋がっている。平家亡き後は、これを売りにするつもりだったのだろうが、あかんな。



→次回「しづやしづ」
美しく見せることができるかどうか。期待1%以下。